ロータス エリーゼ S1 5MT

1993年にロータスがブガッティに買収された際にベーシックなスポーツカーを造るように命じられたことがロータス・エリーゼ誕生のきっかけとなりました。

フェイズ3まで続くモデルの中で、走りでも見た目でも最もロータスらしさを感じられるのがこの初期モデルで、今でも世界的に高い評価を受けている車です。

 

低く構えた車高やサイドエアインテーク、エンジンフードのメッシュ、笑顔にも見えるファニーなフロントエンドなど、古き良きレーシングカーのエッセンスが随所に見られます。

インテリアに目を向ければ、アルミむき出しの内装、シフトノブやペダルなどアルミで統一され、軽量化に妥協がない生粋のスポーツカーであることを物語っています。

レスポンスが鋭く、気持ちよく回るローバー製のエンジンから奏でられるサウンドはまさにレーシングカーで、地面を這うような低い景色からミッドシップの咆哮を聞くと誰しもその気になってしまう魅力が溢れています。

ハンドルは意外にも軽く、取り回しやすいのでシフトチェンジとの兼ね合いが抜群です。さらに、ノーズがしっかりと切った方向に向いてくれるので、気持ちよくコーナーを曲がることができる点も大きな魅力です。

 

現代の車はいかにコストをかけずに快適な車を造るかが重視されていますが、この時代の車はいかにコンセプトを持ち、個性的で素晴らしい一台を造ることが重視されていました。生粋のピュアスポーツカーとしての楽しさをスタイルや走りから感じられる数少ない車がこのロータスエリーゼだと思われます。初期モデルはますます数が少なくなってきており、良質な車両を見つけることも難しくなってきました。

現代の車ではなかなか望めない純粋な走る喜びをぜひとも手に入れて体感してください。